宮沢賢治「薤露青」をひっそり広める。すきな理由を考える。

薤露青(かいろせい) 一九二四、七、一七、 みをつくしの列をなつかしくうかべ 薤露青の聖らかな空明のなかを たえずさびしく湧き鳴りながら よもすがら南十字へながれる水よ 岸のまっくろなくるみばやしのなかでは いま膨大なわかちがたい夜の呼吸から 銀の分子が析出される ……みをつくしの影はうつくしく水にうつり プ…